2015年1月26日月曜日

ANNIE



1982年にも映画化された名作ブロードウェイ・ミュージカル「アニー」を、「ハッシュパピー バスタブ島の少女」で史上最年少のアカデミー主演女優賞候補となったクワベンジャネ・ウォレス主演で新たに映画化。ニューヨーク、マンハッタン。1歳になる前に両親に捨てられ、横暴なハニガンが営む施設に引き取られた少女アニー。10歳になった現在も両親が迎えに来てくれると信じている彼女は、かつて自分が置き去りにされたレストランに通い続けていた。そんなある日、アニーは事故にあいそうになったところを市長候補の男スタックスに助けられる。アニーの存在が選挙戦に有利になると考えたスタックスは、彼女を引き取って一緒に暮らしはじめるが……。「ステイ・フレンズ」のウィル・グラック監督がメガホンをとり、製作を担当したウィル・スミスとジェイ・Zが「TOMORROW」などおなじみの名曲を新たにプロデュース。共演には「Ray レイ」のオスカー俳優ジェイミー・フォックス、ミュージカル初挑戦のキャメロン・ディアスら豪華キャストがそろう。映画.comより



 冒頭からはっきりと、「はい、2015年のアニーをやりますよ!」と 宣言して始まる、分かりやすい現代版リメイク。
 今のアメリカですから、そりゃJay-Zも駆り出して全曲Hip-Hop風味にビートを足してます。タップなんて古いよとばかりにストンプするし、なんだかちょっと不安になるくらい親切に説明されちゃう。

 でも基本が子供向けのお話ですからね、分かりやすいのは悪い事ではない。分かりやすくテンポよく、さくさくとお話が進む。なので描きこみ不足な部分は全編に渡って何箇所もある。けれど、ちゃんと「持つ」んです。なぜって、そこにスターが居るから。

 クワベンジャネ・ウォレスちゃん。
 この映画を観た人なら誰でも彼女を好きになっちゃうんじゃないかな。人を魅了する天才。彼女が居ればどんな話だって映画になっちゃうんじゃないでしょうか。天性も感じるし、身に付けた技術もある。

 個人的にはジェイミー・フォックスの声にやられました。いや、もともと歌手なのは知ってましたけどね。改めてアルバム買おうかなぁ。彼の演じる富豪、スタックスはなんだか孫正義さんのような人。ただで携帯電話を配るし、野心満々だし、「ある秘密」を持っているし。いや、孫さんはむしろあの秘密が無いってことなんだが。

 名作のリメイクですから、お話が面白いのは当たり前。リメイクする意味を問われるのだと思うのですが、ちゃんと「今」を反映させた良いリメイクだと思いました。娯楽として充分に満足です。